まさかの子どもの「遊び」離れ?

2014年9月にベネッセ教育総合研究所から興味深い調査が出された。

なんと、中高校生が忙しすぎるというデータなのだ。(コチラを参照

「ゆとり教育」の失敗から、教育制度の見直し、「脱ゆとり」が叫ばれる近年。勉強時間は増加しているが、子どもの余暇活動の時間が失われ、多くの子どもたちが忙しいと感じているというのだ。

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▲生活に対する意識(2013年) ベネッセより抜粋

このデータを見てみると、小学生、中学生、高校生の約8割は「もっとゆっくりすごしたい」感じており、その数字は2008年のものと比較すると約5パーセント増加していることがわかる。

「忙しいこと」は「充実していること」。なーんだ、最近の子どもたちはみんなリア充じゃないか、羨ましいな。と思った方もいると思うが、下のデータを見ればそれが間違いだとわかる。

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▲時間のすごし方(2013年) ベネッセより抜粋

(※時間をむだに使っていると感じる
「とてもあてはまる」+「わりとあてはまる」の合計)

実はその忙しい子どもたち本人は、自分の時間の使い方に満足していない。これを見ると、小学生の50%、中学生の60%、高校生にいたっては70%が、自分の時間の使い方に満足しておらず、ムダに使っていると感じている。

また、この調査から子どもたちの行動の内向き化も顕著に見られ、携帯電話・スマートフォンの使用時間の増加はもちろん、外遊び・スポーツ観戦・ボランティア活動などへの参加など1年間のうちにほとんどしないと答えた子ども(小中高校生)は、7割から8割であった。

高校生に関しては、1日の外遊び・スポーツの時間はなんと平均10.8分で、ほとんどを学校や、家の中、あるいわ塾などで過ごしていることが分かる。

「脱ゆとり」が良いか、悪いかは別として、自分たちの生活に満足していない子どもたちが増えているのは事実を受け止める必要がある。机の前に向かうこと、携帯・スマホを眺めているだけでは、彼らの本当の主体性は引き出せず、現状のままでは「何のために勉強をするのかわからない」、「もっとゆっくり過ごしたい」と感じさせるばかりで、子どもたちにストレスを与えるばかりではないだろうか。

あれをやれ、これをやれと、てんてこ舞いになっている中学生や高校生に、「ところで、お前は将来何になりたいんだ?」と質問するのは、あまりにも酷なことで、ほとんどの子どもたちは自分のやりたいことの迷子になり、なんとなく大学に行く、なんとなく就職する。そんなことが起こっているように感じている。

余暇活動の中で主体性は育ち、自分を変える出会いや、自分の将来に繋がる学びなどは、学校や塾の中ではあまりにも少ない。子どもたちの将来の選択肢を増やすという意味でも、子どもたちの現状に目を向け、時間の使い方を考え直す必要がある。

参考・引用:ベネッセ教育総合研究所 第57回「ゆとり」がない子どもたちの放課後-多忙な子どもたちの生活時間を考える-