県知事も「おもしろい!」と言った若者の政治参加を進める3つの提案

新春知事対談〜明けまして、ボクらの未来〜

明けましておめでとうございます。

更新があまり多くない本ブログですが、昨年同様に書ける時に書きたい記事を書いていこうと思うので、本年もよろしくお願いします。

さて、前の記事でもお知らせをさせていただいたように、静岡第一テレビの番組「新春知事対談〜明けまして、ボクらの未来〜」で川勝静岡県知事と対談をさせていただきました。

「若者」が大きなキーワードだった2016年

2016年は良くも悪くも「若者」がキーワードの1年でした。

18歳選挙権の実現、主権者教育、地方における若年層の人口流出…。

こうした現状を受けて、この1年間で若者の社会参加を推進する政策や民間の事業が全国でたくさん増えました。

僕が代表をするNPO法人わかもののまち静岡では、「静岡市わかもの会議」の運営協力をするほか、焼津市でも焼津駅前にできた若者の地域活動拠点のコーディネートなどもさせていただきました。

日本一、若者が主体のまちを目指して

そんな1年の締めくくりに、知事にプレゼンさせていただいた3つの提案。

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「日本一 若者が主体のまちを目指して」をテーマにプレゼンさせていただきました。

「教育」とか「保護」の存在としての若者を超えて、まちや社会の「主体」として若者を位置づけるための提案です。

社会への閉塞感と仲間外れ感。

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僕らの世代から見える社会の特徴をあげるなら、社会への大きな閉塞感仲間外れ感があります。

内閣府が2015年に発表した「わが国と諸外国の若者の意識に関する調査」では、若者が社会に対して大きな閉塞感を抱いていることがわかりました。

「自国の将来は明るいと思うか?」という質問に対し、「明るい」「どちらかといえば明るい」と答えた若者はたったの28.8%「あなたは、自国の社会に満足していますか、それとも不満ですか?」という質問でも31.5%だけしか満足していると答えませんでした。この数字はどちらも諸外国の中で最低です。

社会に対して大きな閉塞感と不満足感を持っているにもかかわらず、投票率は低いじゃないか!それほど社会を変えようとしていなじゃないか!という批判もあります。

しかし、これは必然ではないでしょうか?

若者、とりわけ中高生世代は、学校、部活、塾など、縦の関係にある大人としか接しておらず、受け身であることに慣れています。主体的に何かをする経験が圧倒的に不足しています。

また、若者世代は未熟な存在として見なされていることが多く、とくに学生は「教育」や「保護」の対象で、まちや社会の「主体」として考えられていません。これは最近流行っている「子ども議会」を見れば一目瞭然です。決まりきった原稿を読んで、大人たちに「偉いね〜」「すごいね〜」と評価される。ほんとふざけんなって思います。

実際に過去に関わっていた高校生が、「国際協力の活動をしたい!」と担任の先生に話したら、こんなことを言われたと教えてくれました。

「その前に勉強しろ。大学生(社会人)になってから自由にやればいいよ」

主体的に何かをしようとしても大人によって制限されてしまう。こんな環境で生きる若者たちに政治参加意識が低いと大人たちは偉そうに言えるのでしょうか。

だからこそ、若者が主体のまちをつくりだす必要がある。

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でも、これからは18歳の高校生も投票権を持つ時代になり、若者の政治参加の機会をつくらなければ「僕らの声は聞いてもらえない」と若者はどんどん流出していきます。

つまり現在の若年層の大きな人口流出は、若者にとって未来がないまちの裏返しとも言えます。だからこそ、若者をまちや社会の「主役」と位置づけ、彼らが住みたいまちをつくる機会・環境の整備が重要になってきます。

日本で、2009年に施行された「子ども・若者育成支援推進法」の内容に大きな影響を与えた欧州委員会白書「欧州の若者のための新たな一押し」(European Commission White Paper: A New Inpetus for European Youth)の中には下のような文章があります。

「より複雑化する社会的・経済的状況にもかかわらず、若者には十分に適応する用意がある。若者を私たちの社会の「一員」とすることで、この変化の過程を促進することは、各国及び欧州レベルの政治家の責任である。」

若者は社会の「一員」であり、より複雑化する社会の状況に十分に適応する準備がある。そして、その変化の過程を促進するのは政治家の責任。

日本の社会はこれから若者をどう位置付けて、政治家はどんな責任を果たしていくのでしょうか。

そこで知事に提案した若者の政治参加を進める提案がこちら。

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そこで知事には下の3つの提案をさせていただきました。ちょっとぶっとんだ提案もありますが、僕なりに考えて、本当に必要だと思う内容を盛り込めたと考えています。

①全市町に若者の声を聴く「若者協議会」を設置

まずひとつ目は、全市町への「若者協議会」の設置です。つまり「若者議会」を静岡県内の各市町に設置しましょうという提案です。

選挙権がなく、マイノリティ化しやすい若者の声を集約し、社会に届けるパイプとしての役割です。大人の議会と同様に、代表制をとってもいいと思いますし、その地域に住むすべての若者の声を集める努力をしなければいけないと思います。

ちなみに、あえて「若者議会」ではなく「若者協議会」という名前にしたのは「若者議会」は従来のお飾りの「子ども議会」や「若者議会」を想像させるので、それとは違うものだというメッセージを込めて「若者協議会」という名前を使っています。

持続的に若者の声を届ける仕組みとしての提案です。

②全国初!「若者政策課」の新設

ふたつ目は、全国初の「若者政策課」を新設するという提案です。

本来、若者を取り巻く分野は多岐にわたっていますが、日本の若者政策はイシューベースになりがちです。例えば、ニート・ひきこもり支援や、就職難の支援、青少年の健全育成など。

こうした現状に対し、放送大学の宮本みち子先生は、若者問題を俯瞰的かつ長期的に捉える視点が弱いと指摘しています。

「若者支援には恒久性や持続性が欠けている。バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災を機に若者支援事業は盛り上がりを見せた。しかし多少回復すると公的事業は引き上げられてしまう。

また、ある現象は支援事業の対象となるが、対象とならなければそれがどんなに悲惨な状況であっても放置される。つまり、若者問題を俯瞰的にとらえ長期的視野をもって取り組む体制は確立しているとはいいがたい。」

若者に関する課題を分野横断的長期の視点から取り組む若者政策に特化した部署を新設する必要があると思います。

③「若者参画特区」で16歳選挙権・被選挙権の実現

2015年6月に18歳選挙権が実現したばかりではありますが、「若者参画特区」の申請し16歳選挙権・被選挙権を実現することを提案しました。

18歳の高校生が投票に行けるのなら、いっそのこと16歳まで選挙権を引き下げて、高校生全員がいけるようにしてもいいのではないでしょうか。

また、選挙権年齢の引き下げがあっても、被選挙権年齢はそのままです。本当の意味で有権者として認めるのであれば、被選挙権年齢も引き下げるべきです。こちらも同様に16歳まで引き下げ、高校生も立候補できるようにしたらおもしろいと思いませんか?

欧州では16歳選挙権の動きも加速しています。実際に、2014年に訪問したドイツのいくつかの州では16歳選挙権が実現していました。

大事なのは支援してもらうこと以上に僕らがこれをつくっていくこと。

3つ具体的な提案をさせていただきましたが、知事対談を通して改めて大事だなと思うのは、こうした主張をしつつも、僕らがこれを実現していくということです。

例えば、ひとつ目の「若者協議会」は、今年からソーシャル・ジャスティス基金からの助成を受けて、「日本版ローカルユースカウンシルの開発と普及」というプロジェクトを進めていきます。1月13日の夜には、助成発表フォーラムが東京で開催されるのでぜひお越しください。

ふたつ目の「若者政策課」は行政内のは話なのですぐには無理でしょうが、昨年からずっと提言は行なっています。

最後の16歳選挙権・被選挙権についても所属するNPO法人Rightsでロビイングを続けていく予定です。

自分たちの主張をしていくのと同時に、自分たちでまちや社会をつくる活動もしていく。その覚悟を持って僕らはNPO法人化し、これまで活動してきたし、これからも活動してきます。

酉年だけにまだまだひよっこな僕らですが、本年もどうぞよろしくお願いいたします!!

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