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スウェーデンから学ぶ、生徒の権利の視点から部活動問題を考える。

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最近、部活動に関わる教員の「ブラック部活動問題」についての議論が盛んになっています。

確かに休日や残業を返上で部活動に取り組む教師にとって現在の部活動は深刻な問題です。

しかし、部活動のもうひとりの当事者である生徒の立場にたった議論があまりないことには違和感を感じています。多くの方が、教師の忙しさの問題について主張してくれているので、今回は「生徒の権利」という立場で考えると、部活動にどんな問題があるのかを考えていきます。

「部活動は最悪だ」

部活動を考えるときにまず思い出すのは、数年前のスウェーデン訪問です。

スウェーデンといえば、若者世代の投票率が80%を超え、若者の社会参加の進む国として有名です。そんな若者の社会参加の先進国の取り組みに学ぼうとスウェーデンを訪問した際に、現地の若者から日本の子ども・若者を取り巻く状況を尋ねられ、「部活動」について紹介したことがありました。

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スウェーデン 政党青年部との集合写真

  • 日本では、部活動という放課後活動があって、ほとんどの生徒はその活動に参加すること。
  • 部活動ごとに市町村や都道府県など自治体レベル、全国レベルの大会があること。
  • 地域によっては部活動は強制加入になっていて、その場合、自分がやりたい活動(部活)がその学校になければ、それ以外の部活に所属しなければいけないこと。

などなど、今の部活の問題になっていることも含めて紹介をしました。

 そうすると、そのことを聞いていたスウェーデンの若者は渋い顔をして「それは最悪だ」と一喝しました。そのあと、ある若者がこう続けました。

「部活動という選択肢でしか、生徒が放課後を選択できないことが最悪だ。生徒の放課後活動の選択の自由を奪っている。」

まさに彼が指摘した「放課後を自由に選択する権利」ということこそ、日本の部活動における最大の問題ではないでしょうか。

多様な放課後を選択できる権利が生徒にはある。

中高生の興味関心は非常に多様です。

バンドがやりたい子、

国際交流に関心がある子、

まちづくりに関わってみたい子、

ボランティアをやってみたい子、

しかし、部活動が強制であると学校にある部活動の選択肢のなかからでしか自分の放課後を選択できません。

また、仮に学校内にやりたい活動があったとしても、自分がその部活に関わる量の選択があっても良いのではないでしょうか。

例えば、僕は中学時代サッカー部に所属していました。

小学校の時から少年団でサッカーをやっていたこともあり、「まあ他にやることないし」という流れで、入部をしました。

「サッカーをやりたい」にも色んな度合いがあります。

・趣味としてたまにボールが蹴れればいいな程度

・どうせやるなら県大会ぐらいは目指したい

・プロを目指したいから、厳しくやりたい

同じ競技であっても、人によって関わりたい度合いが異なっているはずです。

であれば、生徒の選択の権利の視点で考えれば、そうした関わり方のグラデーションが認められてもいいのではないでしょうか。

そして僕自身は、「たまにボール蹴れればいいかな」の人だったので、大会とかは正直どうでもよかったんです。練習もできれば、もっと少なくてもよかったし、他のことに時間を使いたかった。

(しかし現実問題、少子化が進み各学校の生徒が少なくなっていることも考えると、多様な選択を増やすほどに、ある程度の人数が必要なスポーツは成立しなくなってしまう可能性があります。このブログでは、あくまでも権利視点で考えることを目的にしているため、そのことには深く触れないこととします。)

生徒の権利の視点で考える。

ここまで述べてきたように、部活動の根本的な問題は、生徒の選択の権利を奪っているということです。

学校の中だけでなく、学校の外にも多様な選択があります。

それは必ずしも中高生だけ活動ではなく、多世代が集う活動かもしれないし、多様な国籍の人が集う活動かもしれません。つまり実は、そうした機会が中高生たちには(普段見えないだけで)広がっているのです。

大事なのは、このように選択肢が多様にあるということを示し、その選択決定権を生徒自身が握ることです。

だから部活がなくなれと言っているわけではないのです。

部活をやりたい子は、部活をやればいい。逆にやりたくない子は、やらなくてもいい。

そんな多様な放課後の過ごし方ができる社会になっていってほしいなと強く思いますし、自分自身もそのために活動を広げていけるよう頑張っていきます。

部活動の主語は大人ではなく、生徒なのです。

 

【土肥潤也(子ども・若者の地域参画コーディネーター) プロフィール】

静岡のNPOで活動をしながら、東京の大学院に通う。

静岡と東京の2拠点生活をする実践者兼学生(研究者)

http://dohijun.com/junya-dohi/

 

【子ども・若者が政治的主体として参画できる社会に】

県知事も「おもしろい!」と言った若者の政治参加を進める3つの提案

http://dohijun.com/post-1747/

学生ボランティアを無償の労働力にするのは最低だ

http://dohijun.com/post-1409/

プロセスに当事者がいない居場所はただの押し付けだ

http://dohijun.com/post-1796/

 

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