世田谷の若者観が進みすぎ

世田谷区の「若者の参加・参画を推進するための地域拠点づくりについて」という報告書を目にして、震えました。

〈若者観の転換を-社会を担うパートナーとしての若者観-〉

一般的に子ども・若者は「次代を担う」「未来を担う」存在として語られることが多い。それはいったい、いつになったら若者は社会を担うことができるのであろうか。

若者は、「今まさにこの社会を生きる主体であり、おとなとともに社会をつくる存在である」という、若者観の転換が今こそ求められているといえよう。より具体的には、若者を問題の根源としてみるのではなく、問題解決のパートナーとして捉えることである。若者のことは、若者が一番知っている。

この文章は、報告書の冒頭である「背景」にあたる部分からの引用です。この報告書自体は、区長の付属機関としてつくられた「世田谷区子ども・青少年協議会」が発表しているものだそうです。こんな文章が公的機関から出ている世田谷はすごいですね。若者観をこんな風に捉えているまちはなかなかないと思います。

何がすごいのかを解説していくと、この考え方はユースワークの考え方にそっているからです。ユースワークというのは、ヨーロッパを中心に広がる余暇活動支援のことで、日本にはまだ持ち込まれていない考え方です。ちょっとまだわかりずらいと思うので、理念的な話をすると、2010 年の7 月にベルギーを議長国とした第一回欧州ユースワーカー大会が行われた際の中の成果物であユースワーク大会宣言の中にこんな風に書かれています。

ユースワークとはどのような集団の若者であっても、それを包摂や参加の対象としてのみ見たりせず、逆に社会の多様性を促進する運動のパートナーと見るべきである

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世田谷の報告書にある考え方はまさにユースワークそのものなんです。若者を保護の対象から参加の対象へ。参加や包摂の対象から社会のパートナーへ。日本の自治体では、パートナーなんてはるか遠くの話で「保護」する対象と考えているものがほとんどです。例えば、若者をボランティアの対象とする考え方なんてまさにそうですよね。主体性よりも、大人のお皿の上で動いていて欲しいと思う考え方です。

そんな中、世田谷のような考え方(若者観)ができるまちは素敵ですね。これが若者観だけでなく、実際に事業として生まれることを期待します。また世田谷と同じように、他の自治体でもこれが当たり前になるようになって欲しいと思います。

おまけ

実は僕も似たような文章をJ-cef NEWSに寄稿させていただいていますので、詳しくはこちらを。

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