会議で意見が出ない!を解決するすぐにできる3つの方法

ファシリテーション

様々な会議の相談を受けていると、もっとも多い内容は、

会議でまったく意見が出ないんです。

というもの。

司会の方が「何かご意見ありませんか?」と尋ねて、シーンという気まづい時間が続く。一定の時間、意見が出ないと「◯◯さん、いかがですか?」と司会が、会場に振り始める。

振られた人が、それっぽいこと言って、気付いたら会議が終わるというのがよくあるやつです。自分自身もそんな現場をたくさん経験したことがあります。

まったく意見が出ない会議は、主催者にとっても、参加者にとっても、辛い時間です。できることなら、みんなが積極的に意見を言って、主体的に参加する会議になってほしい。

でも、どうしたらたくさん意見が出るようになるのでしょうか?

今回は明日からでもすぐにできる簡単な3つの方法をお伝えしたいと思います。

その1 シンプルに待つ

まず、その1。

そんなときの最も簡単な方法、それは待つことです。

意見が出ないのなら、出るまでじっと待てばいいのです。

そうそう、「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス。」の徳川家康と一緒ですね 笑

僕がファシリテーターをさせていただくときは、じっと場を信じて意見が出るまで待っています。

ずっと待っていると、参加者の方が笑い始めたり、こそこそ話を始めたりしますが、それでもじっと待ちます。

そして、これまでの経験から、待てば、いつか必ず意見が出ます。(それが5分後か、10分後か、1時間以上かかる場合もあるでしょうけれど)

とってもシンプルなのですが、待ちきれない人がたくさんいます。

なぜ待つのか?

それは、場を信じているからです。

そもそも「ご意見ありませんか?」と尋ねていても、30秒も待たずに「◯◯さんはいかがですか?」と人を指名しだすのは、参加者を信じていないのと一緒です。

「ご意見ありませんか?」と尋ねられたときの参加者の心情は複雑です。

  • 私なんかが意見言っていいのかなぁ?
  • 指されたら言えばいいかな。
  • 誰か手挙げないかな。
  • そもそも何について意見求められてるんだろう?

そう、頭の中ではこんなことがぐるぐるしていて、すぐに手を挙げて「はい!」と言えるような環境にないのです。

だから、「私は皆さんの意見を心から待っていますよ」という気持ちを伝えるためにも、じっと待つのです。「いつでも、なんでもいらっしゃい」という感じです。

「待つ」はファシリテーターの基本姿勢です。

いつも待ちきれずに誰かを指名してしまっている方は、いつもよりも長く待つ時間をとってみてください。

きっと意見が出てくるはずです。

ちなみに「そもそも何について意見求められてるんだろう?」と感じている人がいる場合は、「何に意見すれば良いか、もう一度教えてもらえますか?」と、問いを再確認できるようにする必要があります。

司会の方から「意見だけでなく、質問でも大丈夫ですよ」と一言添えるだけで効果があるでしょう。

意見が言いやすい問いを練るのもファシリテーターの基本スキルです。それは、またの機会にお伝えします。

ちなみにドイツの学校の授業を見学した時は、生徒たちがどんどん手を挙げて意見を言っていました。もしかすると、意見が出ないというのは、日本人特有の空気を読む文化なのかもしれませんね。

その2 先に紙に書いてもらう

「待つ」が基本姿勢ですが、ほかにもいくつか解決策があります。先に意見を紙に書いてもらうのも良い方法です。

すぐに「何かご意見ありませんか?」と尋ねるのではなく、自分の意見を紙に一度書いてもらってから、意見を尋ねるのです。

会議参加者のなかには、もともと意見を言わないスタンスで会議に臨んでいる方もいりでしょう。「まあ私が意見を言わなくても大丈夫でしょ」と主体性を欠いて参加している場合です。

そもそも人間は自分の頭をしっかり稼働させるスイッチを入れなければ、考えることができない生き物です。

意見はありません。

とさらっと言う人をよく目にしますが、意見がないのではなく、考えていない場合が多くあります。(本当に考えつかない場合もあります。これは司会の問いかけ方重要になるでしょう)

とくに「まあ私が意見を言わなくても大丈夫でしょ」と思っている人の頭は、まず稼働状況にはありません。その頭にもしっかり稼働してもらうためには、「あなたに問いかけてるんだよ!」というメッセージを出すことが重要です。

ひとりひとりに意見を書いてもらうことで、その場にいる全員が頭を稼働させて、意見を書くことになります。(オリエンテーションのOARRで参加者への期待を伝えるのも効果的です)

みんなが意見を書いてから、「どなたか全体で意見を共有してくださいますか?」と尋ねれば、それぞれ言いたいことを紙に持って議論に臨めますから、普通に尋ねるよりも意見を出しやすくなります。

また、意見を書くことは、参加者の考えを整理することにも役立ちます。

いろいろ話していたけど、結局この人何が言いたかったんだろう?という意見と出会うこともよくあります。

そんな人も一度、紙に自分の意見を書き起こしてから発言すると、整理された意見を話すことができます。ちなみに僕が会議の参加者の場合は、まず紙に自分の意見を書き出してから、発言するように心がけています。

その3 グループサイズを変える

もうひとつオススメしたい方法が、グループサイズを変えることです。

例えば、20人の会議で発言するのはとっても勇気がいることです。自分が発言したら19人が注目してくるわけですから、緊張しますよね。

じゃあどうすれば良いか?

簡単です。人が多いことで発言しにくいのだから、この数を減らせば良いのです。

まずはペアで話し合うのも良いですし、3人組、4人組のグループに分けるのも良いでしょう。とにかく大グループを小グループに編成したら良いのです。

そして、それから全体で意見を言ってもらうようにします。こうすれば、満遍なく意見を聞き取ることもできます。

ちなみに、僕はまずペアをつくることをオススメしています。

というのも、3人組、4人組だと、ひとりの人が長く話し続けて、全員が発言できない可能性があるからです。(もちろん3人組、4人組でも、みんなが気持ちよく話し合えるように促すのがファシリテーターですが 笑)

不思議なこと、これがペア(2人組)だと、お互いの意見を聞きあうことがより意識されて、大抵の場合、ふたりとも気持ちよく話すことができます。

全体で話しにくかったら、数を小さくする。これは鉄則です。

今回紹介したのは、どれも導入が簡単な方法です。

もちろん会議の課題は、ケース・バイ・ケースですから、すぐに解決する特効薬にならないかもしれません。

まずは実践して、「なにがうまくいって、なにがうまくいかなかったのか?」を振り返り、日々の会議をより良いものにしていきましょう。

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プロフィール 土肥潤也/Junya Dohi
土肥潤也(どひじゅんや)プロフィールコミュニティファシリテーター1995年、静岡県焼津市生まれ。早稲田大学社会科学研究科修士課程・都市・コミュニティデザイン論専攻。大学時代から若者の社会・政治参加に関する活動に参加し、学部3年生の時にN...